『デフレ不況』日本銀行の大罪

デフレ不況 日本銀行の大罪

デフレ不況 日本銀行の大罪

 
http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20100414#p1
から著者本人のコメント

自分でいうのも恥ずかしいのですが、あえていわせてほしいのですが、いままで書いた政策論争関連の書籍の中では、自身の最高作だと自負しています。

褒めるのが主旨の本レビューwでも、あえていえば「日本銀行の政策を厳しく批判」し、リフレの主張をまとめた本として一番の出来ではないだろうか。

日銀金融研究所から出てくる金融政策にかかわる論文は一様に日銀の金融政策支持であるとあっては、果たして研究所といえるであろうか。むしろ、日銀広報室とか日銀広報局とかいったほうが適切ではないだろうか。
(P56 第1章「日銀の言論統制」から 岩田規久男日本銀行は信用できるか』の引用部分)

日本銀行の独立性というものが政治家やマスコミにおいて大きく間違えて解釈されているのでしょう。深刻な経済危機のときに、政府が中央銀行と政策目標を共有し政策手段でさえ協議することは不思議でもなんでもありません。
(P273「あとがき」)

ミルトン・フリードマン

インフレはいついかなる場合も貨幣的な現象だ

という名言によれば、インフレの「鏡」であるデフレも
“いついかなる場合も貨幣的な現象”に決まっている。
その貨幣を創造し、経済を安定させるのが中央銀行のミッションなのであるから「金融政策において中央銀行の責任がない」などということは、ありあえない。

こんな単純でシンプルなことが広く理解されない、というこは著者の言うように「日銀の言論統制」によるものなのか、あるいは日本人の知的水準が劣化しているのか。本当に心配になってきた(笑)