『カラマーゾフの兄弟』を読んだよ。

カラマーゾフ万歳!】

やはり最も印象的な章は「大審問官」の、前の「反逆」だ。

──第2巻246Pから──
そんなもの(主よ、あなたは正しい! と叫ぶようなこと)は、ちっちゃなこぶしで自分の胸を叩き、臭い便所で無益な涙を流して『神ちゃま』に祈っていた、あの、さんざ苦しめられた子どもの、一粒の涙にだって値するもんか!

そそ、そうなんです。

 じゃあどうして私たちは生きてきたの
 そうよ! みんな星になってしまえ!

そして、訳者の亀山先生は本作をあくまで未完として「第二の小説」を強く希求するのであるが、願望は願望でしかない。それに、多くの作家の手によって、それは何度となく試みられているのだ。大江健三郎しかり、村上春樹しかり。

ぼくはこの列に富野喜幸を加えたいと思う。
そう、アリョーシャの末裔はロラン・セアックであると!
その純真さ、素直さ、優しさ。「人々が安心して暮らせるように願い、戦う」勇気。

─ターンAガンダム全セリフ集_第08話「ローラの牛」から─
同じ人間じゃないですか。子供だっているんですよ。助けてあげてもいいじゃないですか。死ねばいいなんてひどい、ひどすぎます
僕は二年前に月から来ました。けど、月の人と戦います。だけども、地球の人とも戦います。人の命を大事にしない人とは、僕は誰とでも戦います

そう。「同じ人間」であるという認識が最も大切なのだ。つまり『人類』という意識だ。

「極東ブログ」書評『カラマーゾフの兄弟』(亀山郁夫訳)から
これをきちんと世界の人は読み継ぐのだ。これが人類の意識を定義している。これを読んだ人たちは私の友であり、この世界には国境を越えてもたくさんいるに違いない。

【新訳バンザーイ!】