映画『夕凪の街 桜の国』を見たよ

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すごくいい映画。必見、という言葉はこの名編のためにあるのではないか。昨日の昼、新宿で見たのだけれど、若いカップルも含め結構お客さんも入っていた。いいことだと思う。

海外での上映の話も進んでいるようだが、もし小沢一郎が総理大臣になったら、これを全米ネットワークでゴールデンタイムに放送するよう予算化して欲しいくらいだ。

『夕凪の街』で主人公の弟がこう言う。「なんで(原爆は)広島に落ちたんだ」
姉はこう応える。「それは違うよ。原爆は“落とされた”んじゃ」と。

これは単にアメリカを憎む、という話ではない。人はこんなにも愚かで怖ろしいことをしてしまう、ということなのだ。雨や雷のように自然に天から降ってくるものではない。わが国において戦争を市民の目線で語る時、あたかも台風か地震が襲ってきたかのように描写してきたこれまでの凡百たる作品との歴然とした差がこの台詞に込められている。

そして人を許し、愛し、育んでいく登場人物たちの姿に心が洗われていく。人はこんなにも強くて暖かいものだと。

また、さまざまな人の思いを乗せて8月6日がやってくる。この週末、多くの人がこの作品を見ることで大きな共感を持って迎えることを熱望する。