今週の「いいこと言うなあ」。

吉野家 安部修仁社長が語る「逆境の経営学」 (NBニュース):NBonline(日経ビジネス オンライン)

■外からの攻撃で組織は崩れない
 メンタリティーの部分、観念の部分――。かつて1980年の倒産の後の再建なんかもそうでした。だいたい壊れる時、あるいはダメになる時というのは、古今東西すべてそうでしょうけれど、すべて内側からの崩壊によって死滅に至る。このことは、例外なくそうであろうと思います。

 外部からの攻撃とか外圧、外側からのエネルギーとか圧力は、内側が結束のエネルギーを高めるための触媒にはなっても、それで壊れるようなことは本当はない。外側からの攻撃や圧力が作用して、結果的に内側が壊れることはあるかもしれない。けれども、その場合に内側が崩れるのは、外側からの圧力に「方策がない」「据えるべき課題がない」「課題の共有がない」という時です。

 その時の当事者は、他人によってダメにされたというふうな被害妄想に陥るかもしれない。それは1つの作用にすぎないわけです。状況を踏まえて、「我々は何をしなければいけないか」ということさえ、きちんとしていれば、稚拙であっても真っ当に活動していれば、ダメな政策はダメな結果が出てくるから、その時に迅速に修正すればいい。そのことの連続で、間違いなくクリアできると思っております。

まったくそのとおり。しかも、この人の言葉だからこそ重みがある。すばらしい。