なぜ人はスポーツに感動するのか?

日本シリーズ第5戦の視聴率は関東で25.5%(番組平均)。北海道では52.5%、瞬間最大で73.5%に達したという。
今朝の各社ニュース(新聞・ラジオ・テレビ・ネット)でもトップ扱いであった。しかし、よく考えてみると「たかが野球」であって、社会的には「高校履修不足」問題のほうが大きいテーマのはずであるにもかかわらず、にである。
人が知りたいと思うことに価値があるから、なのだ。自分に関係があり、興味・関心が高いところに人は心を動かされる。スポーツを見て感動するのは、たぶん人間だけだ。サラブレッドはレースをするけれど、馬がそれを見て心を動かすことはない。人だけが同じ種の達成する(しうる)技や力に感動するのだろう。

ローマの詩人の言葉に「私は人間であり、人間に関係のあることで私と関係のないことは存在しない」というのがある。──ドナルド・キーン

ヒューマニティ、人の「普遍」への想い、なのだと思う。