カミュの名言を発見した件、

去年のちょうど今頃、思い出そうとして探し出せなかったカミュの言葉を、なんと26年前の日記から発掘。恥ずかしながら18歳から12年間ほどリアルな日記をつけていたのでした──

 死という唯一の宿命、つまりそれ以外には宿命などもはや存在しないような一つの宿命がある。生まれてから死ぬまでの時間がおりなす空間には、定められたものは何もない。人はすべてを変えることができるし、戦争を阻止し平和を維持することさえできる。ただし人が本気でそれを望み、大いに、しかもそれをずっと、望み続ければの話だ。──1982年1月25日(月)分から

いいねー、カミュ。もう一つ引いておこう。──1981年12月29日(火)分から

 幸福を求める激しい要求とその忍耐強い探求。憂鬱を追放する必要はない。だが、その中で破壊しなければならぬたった一つのものがある。つまり、我々の心に巣くう困難なもの、宿命的なものへの好みだ。友人たちとともに幸福であること、世界と協調してゆくこと、そしてやがては死に導く道に従って幸福をかちとること。
《死を前にしたら君は震えてしまうだろう。》
《そうだ。だがぼくは、それまでにぼくの全使命を残らずやり遂げてしまうだろう。つまりそれは生きるということだ。》
因襲や、事務所で過ごす時間におぼれぬこと。あきらめぬこと。決してあきらめぬこと。──いつも、より多くを望むこと。そして、事務所で過ごす時間の間でさえも明晰であること。我々が世界を前にして一人ぼっちになるやいなや、世界が我々を投げ込む裸の状態にあこがれること。だがとりわけ、存在するために、人目に立とうとしないこと。

最後の一文が彼らしい。また、46歳で自動車事故死したときはどうだったのだろう。少なくとも、50年近く経って極東の空間で自分の言葉が再現されるとは思いもよらないはず(笑)

[アルベール・カミュ - Wikipedia]